ようこそのお運びで、厚く御礼申し上げます。
21日目です。今回は、管理画面からテキストだけじゃなく、チェックボックスでカテゴリを選択して見ようと思います。
管理画面からカテゴリを選択して、そのカテゴリの記事の末尾に文字列を追加してみる。
「管理画面のメニューを追加します。そのページで文字列を記入し、表示するカテゴリを選択します。管理画面で書いた文字列が、選択したカテゴリに属する記事の末尾に追加される」というプラグインを作成してみます。
ということで、今回必要な機能は以下の通りです。
- 管理画面の左メニューの作成
- 管理画面に文字列入力・カテゴリ選択するページを作成
- 文字列を入力した後の更新処理
- 選択したカテゴリを取得し条件処理をおこなう
- 入力した文字列を取得し、記事の末尾に追加する
管理画面
記事ページ
まずは、function.phpに書いてみます。
では、今回はクラスを定義して、function.phpに以下のコードを書きました。
//オブジェクトを生成 new Paka3AddText; //クラス定義 class Paka3AddText { //コンストラクタ function __construct() { add_action('admin_menu', array($this, 'adminAddMenu')); add_filter('the_content',array($this, 'paka3_addtext')); } //管理メニューの設定 function adminAddMenu() { add_menu_page('テキスト追加ページだよ','テキスト追加', 'level_8', __FILE__, array($this,'addIndexText_option_page'), 'dashicons-smiley', 6); add_submenu_page(__FILE__, 'テキスト追加ページだよ', '説明します!', 'level_8', __FILE__, array($this,'addIndexText_option_page')); add_submenu_page(__FILE__, 'テキスト追加ページだよ', 'テキスト入力', 'edit_themes', 'mytheme_setting', array($this,'addText_option_page')); } //表示する内容と処理 function addText_option_page() { //**管理画面「テキスト追加」ページに表示する内容 //1.入力値"paka3_add_text"があった場合の処理 if(isset($_POST['paka3_options']) && check_admin_referer('paka3addtext')){ //更新処理処理 $val=$_POST['paka3_options']; $val['post_category'] = $_POST['post_category']; update_option('paka3_options', $val); //更新メッセージ echo '<div class="updated fade"><p><strong>'; _e('Options saved.'); echo "</strong></p></div>"; } //2.値の設定 $opt = get_option('paka3_options'); $add_text = isset($opt['text']) ? $opt['text']: null; $post_category = isset($opt['post_category']) ? $opt['post_category']: false; //3.表示する内容(HTML) $wp_n = wp_nonce_field('paka3addtext'); echo <<<EOS <style> ul.paka3_ul ul.children{ text-indent:20pt;line-height:150%;} </style> <div class="wrap"> <h2>選択したカテゴリの記事の末尾に、テキストを追加</h2> <form method="post" action=""> {$wp_n} <table class="form-table"> <tr valign="top"> <th scope="row"><label for="add_text">追加するテキスト</label></th> <td><input name="paka3_options" type="text" id="add_text" value="$add_text" class="regular-text" /></td> </tr> <tr valign="top"> <th scope="row"><label for="select_category">表示するカテゴリ</label></th> <td><ul class="paka3_ul"> EOS; wp_category_checklist(0, false, $post_category, false, '', false); echo <<<EOS </ul> </td> </tr> </table> <p class="submit"><input type="submit" name="Submit" class="button-primary" value="変更を保存" /></p> </form> </div> EOS; } //表示する内容と処理 function addIndexText_option_page() { //**管理画面「テキスト追加」ページに表示する内容 echo <<<EOS <div class="wrap"> <h2>「テキスト追加」インデックスページ</h2> 入力した文字列を末尾に追加するよー。<br /> 「テキスト入力」をクリックしてね </div> EOS; } //入力した文字列を呼び出す関数 function get_text(){ $opt = get_option('paka3_options'); return isset($opt['text']) ? $opt['text']: null; } //選択したカテゴリーを呼び出す関数 function get_post_category(){ $opt = get_option('paka3_options'); return isset($opt['post_category']) ? $opt['post_category']: false; } //記事の末尾に文字列を追加する function paka3_addtext($contentData) { $cats = $this->get_post_category(); if(is_single()){ foreach(get_the_category() as $cat){ if(array_search($cat->cat_ID,$cats)!==FALSE){ return $contentData."<h3>".esc_html($this->get_text())."</h3>"; } } } return $contentData; } }
ポイントはどこ?
それでは順に、ソースを確認していきます。
- オブジェクトを生成
new AddText;
- コンストラクタの管理メニューのアクションフックと、記事に文字列を追加するフィルターフックを実行します。まずは、2つの命令を呼び出しと思ってください。
- add_menuに作った関数adminAddMenuを登録する。
function __construct() { //WordPressに「新しいページを作ったよー」ってお知らせする命令。 add_action('admin_menu', array($this, 'adminAddMenu')); //文字列を追加する add_filter('the_content',array($this, 'paka3_addtext')); }
- 管理メニューの設定
//メニューの呼び出し function adminAddMenu() { add_menu_page('テキスト追加ページだよ','テキスト追加', 'level_8', __FILE__, array($this,'addIndexText_option_page'), 'dashicons-smiley', 6); add_submenu_page(__FILE__, 'テキスト追加ページだよ', '説明します!', 'level_8', __FILE__, array($this,'addIndexText_option_page')); add_submenu_page(__FILE__, 'テキスト追加ページだよ', 'テキスト入力', 'edit_themes', 'mytheme_setting', array($this,'addText_option_page')); }
- トップレベルのメニューを追加するにはadd_menu_pageを定義する
add_menu_page($page_title, $menu_title, $capability, $menu_slug, $function, $icon_url, $position );
アイコンや順番等の値は、こちらで確認してください。
WordPress Codex:add_menu_page - サブメニューを追加するにはadd_submenu_pageを定義します。
add_submenu_page( $parent_slug, $page_title, $menu_title, $capability, $menu_slug, $function );
引数などは、こちらで確認してください。
WordPress Codex:add_submenu_page - 管理画面に表示する内容と更新処理を設定します。
function addText_option_page() { //管理画面「テキスト追加」ページに表示する内容 //1.入力値"paka3_add_text"の正しい値がある場合の更新処理 ・・・ //2.値の設定 ・・・ //3.表示する内容(HTML) ・・・ }
- カテゴリの一覧の取得
チェックボックス付きのカテゴリはcategory_checklistで取得することができます。
※WordPressCodexで確認をしてみる(英文)
引数は以下の通りです。<?php wp_category_checklist( $post_id, $descendants_and_self, $selected_cats, $popular_cats, $walker, $checked_ontop); ?>
表示されるときは「<li>****</li>」で表示されます。
ulなどを忘れないように - セキュリティ対策:以下のふたつは組み合わせて使う1.check_admin_refererは管理画面から正しく更新されているか、またnoticeに正当性があるかチェック2.wp_notice_fieldは他のサイトからではないということを認証する(form内に記述)
WordPress Codex日本語版:wp_notice_field
※詳しくは別の機会で調べてみようと思います。 - get_option
optionsデータベーステーブルから、指定したオプションの値を取得
値がない場合はFALSEを返す - 説明文のページに表示する内容を定義します
function addIndexText_option_page() { //説明文のページに表示する内容 }
- 入力した文字列を取得する関数を作成
//入力した文字列を呼び出す関数 function get_text(){ $opt = get_option('paka3_options'); return isset($opt['text']) ? $opt['text']: null; }
- 選択したカテゴリーを呼び出す関数を作成
//選択したカテゴリーを呼び出す関数 function get_post_category(){ $opt = get_option('paka3_options'); return isset($opt['post_category']) ? $opt['post_category']: false; }
- 記事の末尾に文字列を追加する処理を行います
//記事の末尾に文字列を追加する function paka3_addtext($contentData) { //選択したカテゴリを取得 $cats = $this->get_post_category(); if(is_single()){ foreach(get_the_category() as $cat){ //カテゴリの存在確認 if(array_search($cat->cat_ID,$cats)!==FALSE){ //一つでもあれば返す return $contentData."<h3>".esc_html($this->get_text())."</h3>"; } } } return $contentData; }
- ・引数「$contentData」は記事本文です。
・作成した文字列を呼び出す関数get_text()を呼び出す。
・作成した選択したカテゴリを呼び出す関数get_post_category()'を呼び出して条件分岐。
コードをプラグイン用のファイルにします
それではfunction.phpに書いたコードを消して、
「paka3AddText.php」というファイルを作成し、以下のコードを記入します。
このファイルを[wp-content]>「plugins」ディレクトリに入れ、管理画面で有効にして完了です。
今回のまとめ
今回は、管理画面に複数選択できるチェックボックスを作ってみました。Formは他にも色々あるのでちょっとずつ試してみようと思います。wp_category_checklistは一覧だけじゃなく、リンクやチェックボックスも付けて値を返してくれるので、意外と便利でした。